日本語を母語とする人への短い答えは、韓国語です。語順も助詞も敬語のしくみも驚くほど似ていて、漢字語の多くは音まで近い。その次に、漢字が意味を教えてくれる中国語、文法が素直なインドネシア語、母音が日本語とほぼ同じスペイン語が続きます。ネットでよく見る「簡単な言語ランキング」はスペイン語やオランダ語を上位に置きますが、あれは英語話者向けの表です。言語のやさしさは、いつも「どの言語から見て」で決まります。
要点
- やさしさとは距離です。文字、共通の語、文法、音、そして自分のレベルに合う教材の量で決まります。
- 日本語話者にとっていちばん近いのは韓国語。西洋の言語では、母音と読み方が素直なスペイン語とイタリア語が入りやすい言語です。
- 使い道のないやさしい言語は、必要な難しい言語より先に投げ出されます。やさしさは数か月を節約してくれますが、学ぶ理由まではくれません。
ネットのランキングがあなた向けではない理由
いちばんよく引かれる難易度の尺度は、外交官を全日制で訓練する米国務省の語学研修所(FSI)のものです。職務に使えるレベルまでの期間で言語を四つに分け、英語に近い言語は24〜30週、日本語・韓国語・中国語・アラビア語はおよそ88週としています。
信頼できる尺度ですが、測っているのは英語からの距離です。英語話者にとって韓国語は最難関の一つでも、日本語話者にとっては逆に最も近い言語の一つです。日本語話者向けの公式な表はないので、以下は自分でも確かめられる五つの基準による、私たちの評価です。
やさしさを決める五つの基準
1. 文字。 ラテン文字ならローマ字の感覚で初日から看板が読めます。新しい文字も年単位ではなく週単位の話で、韓国語のハングルは数晩で読めるようになります。何千もの文字が必要な言語は、講座全体と並走する長い計画になりますが、漢字を知っている日本語話者はここで大きく得をします。
2. 語の近さ。 韓国語には日本語と同じ漢字から来た語がたくさんあります。約束は yaksok、家族は gajok、準備は junbi、無理は muri。中国語でも、簡体字に慣れれば多くの語の意味が字から推測できます。一方、似ているからこその落とし穴もあり、中国語の「手紙」はトイレットペーパーの意味です。
3. 文法。 時間がかかるのは、日本語にない文法です。韓国語は「私は学校に行きます」が「저는 학교에 갑니다」と、語順も助詞もほぼそのまま並びます。インドネシア語は動詞の活用がなく、性もありません。反対に、スペイン語やフランス語の人称による動詞の活用、名詞の性、英語の冠詞と時制は、日本語にない新しい範疇です。
4. 発音とつづり。 スペイン語の母音は日本語と同じ五つで、つづりどおりに読めます。イタリア語もほぼ同じです。英語は母音の数が多く、L と R、th の音、子音で終わる語が続き、日本語話者がいちばん苦労する発音の一つです。韓国語ではパッチム(音節末の子音)と、平音・激音・濃音の区別が新しい課題になります。
5. 教材の量。 ドラマ、ポッドキャスト、段階別の読み物、練習相手。英語は圧倒的で、韓国語も日本語で書かれた教材がとても豊富です。インドネシア語はやさしい反面、日本語の教材は英語や韓国語ほど多くありません。
日本語話者のためのランキング
| 言語 | 文字 | 助けになること | それでも大変なこと |
|---|---|---|---|
| 韓国語 | ハングル | 語順、助詞、敬語、漢字語がよく似ている | パッチム、似た子音の区別、母音の多さ |
| 中国語 | 漢字 | 字から意味が分かる、文法が素直 | 声調、簡体字、語順は英語型 |
| インドネシア語 | ラテン文字 | 活用も性もない、つづりどおりに読める | 知らない語彙、接辞、日本語の教材が少なめ |
| スペイン語 | ラテン文字 | 母音が五つ、読み方が規則的、教材が多い | 動詞の活用、名詞の性、巻き舌の r |
| イタリア語 | ラテン文字 | 母音が近く、書いたとおりに読める | 活用、冠詞、二重子音 |
| 英語 | ラテン文字 | 学校での土台、教材は無限 | 発音、つづり、冠詞と時制 |
| フランス語、ポルトガル語、ドイツ語 | ラテン文字 | ラテン文字で読み始められる | 鼻母音、活用、ドイツ語の格 |
| ロシア語、ベトナム語 | キリル文字、声調記号つきラテン文字 | キリル文字は一週間、ベトナム語は活用なし | 六つの格、六つの声調 |
行の中の順番はおおよそです。中国語圏で暮らしたことがある人には中国語のほうが韓国語より近く感じられるでしょうし、韓国ドラマを何年も見てきた人にとっては、韓国語はもう半分始まっています。
正直な注意を二つ
入りやすさと上りやすさは別です。 韓国語は最初の数か月がとても速く進みますが、似ているぶん日本語の感覚で話してしまい、助詞の使い分けや敬語の細かな違いでつまずきます。「ほとんど同じ」の「ほとんど」こそが、その言語です。
外交官の週数は、あなたの週数ではありません。 彼らは毎日何時間も教師について学びます。通勤の二十分とは別物なので、数字は比率として使ってください。ふつうの生活での計算は言語の習得にかかる時間にまとめています。
目標が「やさしい言語」ではなく「必要な言語」なら
「いちばん簡単な言語」を探している人の多くは、実はもう少し怖い候補を心に持っています。仕事の英語、留学先のドイツ語、恋人のベトナム語。そうであれば、ランキングは違う問いに答えています。毎日使う理由のある難しい言語は三か月目を越えますが、やさしいから選んだ言語はなかなか越えません。望み、役立ち、難しさをどう比べるかはどの言語を学ぶかで取り上げました。
そして「難しい」はたいてい、順番に払える二つの費用に分かれます。まず文字。思うより小さく、ハングルの表は一画面に収まります。次に文法。これは閉ざされた道ではなく、長い道です。
一週間のお試し
ランキングが語るのは言語のことで、あなたは自分の耳と記憶を持つ一人の人です。決める前に、二つの候補にそれぞれ短い練習を三回ずつ与えてください。
- 短い段落を声に出して読み、どれだけ正しく読めたか確かめる。
- ゆっくりはっきりした音声を二分聞き、聞き取れた語を数える。
- 身近な語を二十覚え、二日後に自分でテストする。
三回目のあとに多く残ったほうが、どのランキングが何と言おうと、あなたにとってのやさしい言語です。
LinguaPair では
ここには十の言語があり、どれも A0 から C2 までの完全な講座です。その中には日本語話者に近い韓国語や、スペイン語、イタリア語、英語も含まれます。A0 と A1 はどの講座でも無料なので、上の一週間のお試しに費用はかかりません。どの講座もその言語の文字から始まるため、ハングルも最初のレベルとして学べます。学校で英語を学んだなら、無料のレベルテストが最初ではなく今のあなたに合う課から始めさせてくれます。そして必要な言語が恋人の言語なら、このアプリはまさに二人で学ぶために作られています。
