海外旅行に語学力は必須ではありません。それでも、25個ほどのフレーズがあるだけで旅は大きく変わります。きちんとあいさつし、切符を買い、注文し、支払い、トイレを見つけ、助けを求める。それができれば、相手は「話そうとしている」と分かった瞬間に歩み寄ってくれます。覚えるのにかかるのは、1日15分を1週間です。
ここでは、旅を実際に形づくる場面ごとに26のフレーズを、英語、韓国語、フランス語で並べ、カタカナの読みを添えました。続いて7日間のプランと、本番で口から出てくるようにする覚え方を紹介します。
ポイント
- 単語ではなくフレーズごと覚えましょう。The bill, please. は文法を一つも説明できなくても通じます。
- 英語では「ありがとう」の場面で「すみません」を言わないこと。ドアを押さえてもらったら sorry ではなく thank you です。
- 声に出して練習しましょう。紙の上で分かることと、カウンターの前で口から出ることは別の力で、旅先で役立つのは後者です。
- 返ってくる答えも覚えましょう。店員の「現金ですか、カードですか」は会話の半分です。
- 韓国語は語順がほぼ日本語と同じです。이거 주세요(これ、ください)のように、単語を置き換えるだけで使い回せます。
読み方について
カタカナの読みはあくまで目安です。英語は母音を足さずに、子音で終わる音は短く切るのがコツです。card は「カード」と最後の「ド」をはっきり言うより、d を軽く添える程度で終えると自然です。th は舌先を軽く歯ではさみます。フランス語は語末の子音の多くを発音しないので、passeport は「パスポール」で終わります。韓国語の「ッ」や小さい「ク」「プ」は、息を止めるように短く言うと近くなります。
場面別フレーズ
あいさつと基本
| 日本語 | 英語 | 韓国語 | フランス語 |
|---|---|---|---|
| こんにちは | Hello (ハロー) | 안녕하세요 (アンニョンハセヨ) | Bonjour (ボンジュール) |
| お願いします | Please (プリーズ) | 주세요 (チュセヨ)、ほしい物の後に:물 주세요 | S'il vous plaît (シル ヴ プレ) |
| ありがとうございます | Thank you (サンキュー) | 감사합니다 (カムサハムニダ) | Merci (メルシー) |
| すみません(呼びかけ) | Excuse me (エクスキューズ ミー) | 저기요 (チョギヨ) | Excusez-moi (エクスキュゼ モワ) |
この四つが、相手の好意のほとんどを引き出してくれます。ほかの短い表現は、10言語それぞれのページつきで、テーマ日常のフレーズにまとめています。
聞き取れないとき
| 日本語 | 英語 | 韓国語 | フランス語 |
|---|---|---|---|
| わかりません | I don't understand (アイ ドント アンダスタンド) | 이해가 안 돼요 (イヘガ アン ドェヨ) | Je ne comprends pas (ジュ ヌ コンプラン パ) |
| もう一度お願いします | Could you repeat that, please? (クッジュー リピート ザット、プリーズ) | 다시 한번 말씀해 주세요 (タシ ハンボン マルスメ ジュセヨ) | Vous pouvez répéter, s'il vous plaît ? (ヴ プヴェ レペテ) |
| ゆっくりお願いします | More slowly, please (モア スロウリー、プリーズ) | 천천히 말씀해 주세요 (チョンチョニ マルスメ ジュセヨ) | Plus lentement, s'il vous plaît (プリュ ラントマン) |
いちばん役に立つグループです。これがないと最初の早口の答えで会話が終わり、これがあれば、もう一度ゆっくり言ってもらえます。
空港、交通、タクシー
| 日本語 | 英語 | 韓国語 | フランス語 |
|---|---|---|---|
| 市内までの切符を1枚ください | A ticket to the city centre, please (ア ティケット トゥ ザ シティ センター、プリーズ) | 시내까지 가는 표 한 장 주세요 (シネッカジ カヌン ピョ ハン ジャン ジュセヨ) | Un billet pour le centre-ville, s'il vous plaît (アン ビエ プール ル サントル ヴィル) |
| このバスは空港に行きますか? | Does this bus go to the airport? (ダズ ディス バス ゴウ トゥ ジ エアポート) | 이 버스 공항에 가요? (イ ボス コンハンエ カヨ) | Ce bus va à l'aéroport ? (ス ビュス ヴァ ア ラエロポール) |
| この住所までお願いします | To this address, please (トゥ ディス アドレス、プリーズ) | 이 주소로 가 주세요 (イ ジュソロ カ ジュセヨ) | À cette adresse, s'il vous plaît (ア セッタドレス) |
最後のフレーズはタクシー用です。言いながらスマホで住所を見せましょう。アメリカでは市の中心部を downtown(ダウンタウン)と言います。パスポート、荷物、搭乗券など移動の言葉は、テーマ街と旅行にあります。
ホテルで
| 日本語 | 英語 | 韓国語 | フランス語 |
|---|---|---|---|
| 予約しています | I have a reservation (アイ ハヴ ア レザヴェイション) | 예약했어요 (イェヤケッソヨ) | J'ai une réservation (ジェ ユヌ レゼルヴァシオン) |
| チェックアウトは何時ですか? | What time is check-out? (ワット タイム イズ チェックアウト) | 체크아웃은 몇 시예요? (チェクアウスン ミョッ シエヨ) | À quelle heure faut-il libérer la chambre ? (ア ケルール フォティル リベレ ラ シャンブル) |
| Wi-Fiのパスワードは何ですか? | What's the Wi-Fi password? (ワッツ ザ ワイファイ パスワード) | 와이파이 비밀번호가 뭐예요? (ワイパイ ビミルボノガ ムォエヨ) | Quel est le mot de passe du wifi ? (ケレ ル モ ドゥ パス デュ ウィフィ) |
カフェとレストラン
| 日本語 | 英語 | 韓国語 | フランス語 |
|---|---|---|---|
| 二人です | A table for two, please (ア テイブル フォー トゥー、プリーズ) | 두 명이에요 (トゥ ミョンイエヨ) | Une table pour deux, s'il vous plaît (ユヌ ターブル プール ドゥ) |
| これをお願いします(メニューを指して) | This one, please (ディス ワン、プリーズ) | 이거 주세요 (イゴ ジュセヨ) | Ça, s'il vous plaît (サ、シル ヴ プレ) |
| お会計お願いします | The bill, please (ザ ビル、プリーズ) | 계산해 주세요 (ケサネ ジュセヨ) | L'addition, s'il vous plaît (ラディシオン) |
メニューが読めなくても、指さして「これ」と言えば十分に注文できます。アメリカでは会計を the check(ザ チェック)と言います。フランスでは会計は頼むまで来ないのが普通で、長居は失礼ではありません。韓国の食堂では会計をレジで済ませる店が多く、伝票を持ってレジへ行けば大丈夫です。
買い物とお金
| 日本語 | 英語 | 韓国語 | フランス語 |
|---|---|---|---|
| いくらですか? | How much is it? (ハウ マッチ イズ イット) | 얼마예요? (オルマエヨ) | C'est combien ? (セ コンビアン) |
| カードは使えますか? | Can I pay by card? (キャナイ ペイ バイ カード) | 카드 돼요? (カドゥ ドェヨ) | Je peux payer par carte ? (ジュ プ ペイエ パール カルト) |
| 見ているだけです | I'm just looking, thanks (アイム ジャスト ルッキング、サンクス) | 그냥 구경할게요 (クニャン クギョンハルケヨ) | Je regarde juste, merci (ジュ ルガルド ジュスト) |
「いくら」の答えは数字なので、出発前に1から10と、10、20、30といった区切りの数を覚えておきましょう。レシート、おつり、割引、チップなどの言葉は、テーマ買い物とお金にあります。
道をたずねる
| 日本語 | 英語 | 韓国語 | フランス語 |
|---|---|---|---|
| トイレはどこですか? | Where is the restroom? (ウェア イズ ザ レストルーム) | 화장실이 어디예요? (ファジャンシリ オディエヨ) | Où sont les toilettes ? (ウ ソン レ トワレット) |
| 駅はどこですか? | Where is the station? (ウェア イズ ザ ステイション) | 역이 어디예요? (ヨギ オディエヨ) | Où est la gare ? (ウ エ ラ ガール) |
| 遠いですか? | Is it far? (イズ イット ファー) | 멀어요? (モロヨ) | C'est loin ? (セ ロワン) |
restroom はアメリカでの言い方で、イギリスでは toilet(トイレット)が普通です。
体調不良と緊急時
| 日本語 | 英語 | 韓国語 | フランス語 |
|---|---|---|---|
| 助けて! | Help! (ヘルプ) | 도와주세요! (トワジュセヨ) | Au secours ! (オ スクール) |
| 医者に診てもらいたいです | I need a doctor (アイ ニード ア ドクター) | 의사가 필요해요 (ウィサガ ピリョヘヨ) | J'ai besoin d'un médecin (ジェ ブゾワン ダン メドサン) |
| 近くに薬局はありますか? | Is there a pharmacy near here? (イズ ゼア ア ファーマシー ニア ヒア) | 근처에 약국 있어요? (クンチョエ ヤックク イッソヨ) | Il y a une pharmacie près d'ici ? (イリヤ ユヌ ファルマシー プレ ディシ) |
| パスポートをなくしました | I've lost my passport (アイヴ ロスト マイ パスポート) | 여권을 잃어버렸어요 (ヨックォヌル イロボリョッソヨ) | J'ai perdu mon passeport (ジェ ペルデュ モン パスポール) |
ほかを飛ばしても、このグループだけは覚えておきましょう。緊急番号は、アメリカが911、韓国は救急・消防が119で警察が112、フランスを含むEU全体では112です。
出発前の7日間プラン
1日15分、言語は一つ、必ず声に出して。
- 1日目。 あいさつと「わかりません」の3フレーズ。考えずに出てくるまで、それぞれ10回ほど言います。
- 2日目。 まず1日目を何も見ずに言い、それから交通とホテル。
- 3日目。 復習のあと、カフェとレストラン。あいさつ、人数、「これ」、会計、お礼までを通しで練習します。
- 4日目。 買い物とお金、それに20までの数と10、20、30といった区切りの数。
- 5日目。 道をたずねる表現と緊急時。
- 6日目。 ロールプレイ。ホテルのチェックイン、夕食、切符の購入を、相手役をつけて演じます。
- 7日目。 26フレーズを日本語の側から見ずに言ってみて、言えなかったものを翌日のリストの先頭に。翌日はもう旅の初日です。
覚え方のコツ
忘れかけたころに復習する。 一晩に5回くり返すより、翌日に1回、さらに3日後にもう1回のほうが効きます。これが間隔反復で、プランの毎日が前日の復習から始まるのもそのためです。
読むのではなく、言う。 カウンターの前に立つ前に、口がその音を何度も作っておく必要があります。読んだだけのフレーズは、相手が待っている場面で固まります。20回言ったフレーズは自然に出てきます。詳しくは初日から話すをどうぞ。
二人でロールプレイする。 誰かと旅するなら、旅行者と店員を交代で演じましょう。最初の1分は照れくさくても、どんなリストより効果があります。フレーズ単体ではなく、会話の流れが身につくからです。
相手の返事を予想する。 アメリカのカフェでは for here or to go?(店内ですか、お持ち帰りですか)、レジでは cash or card?(現金ですか、カードですか)、そしてほぼどこでも anything else?(ほかにご注文は)と聞かれます。二つ三つ知っておくだけで、フレーズが会話になります。
小さなマナー
- 英語圏:please のない頼みごとは命令に聞こえます。 Could I have a coffee, please? が普通の言い方で、ちょっとしたことにも thank you を添えます。
- 謝りすぎない。 日本語の「すみません」は感謝にも呼びかけにも使えますが、英語の sorry は謝罪です。お礼の場面では thank you、呼びかけには excuse me を。
- フランス:まず bonjour。 店に入ったときや窓口で、あいさつなしにいきなり用件を言うと失礼にとられます。Bonjour, madame、Bonjour, monsieur の一言で空気が変わります。
- 韓国:店員は 저기요 で呼ぶ。 年上の相手には丁寧な -요 の形が基本で、表のフレーズはすべてその形です。
- チップ。 アメリカのレストランでは15〜20 %が期待されます。フランスはサービス料込みが普通で、韓国にはチップの習慣がありません。
LinguaPair でできること
表のフレーズの多くは、LinguaPair の辞書にもページがあります。そのフレーズを10言語すべてで、各言語の例文つきで載せているので、上のテーマページはそのまま復習リストになります。1週間より先まで続けたいなら、英語コースをはじめ各言語のコースがゼロから短いレッスンで始まり、A0とA1のレベルは無料です。単語トレーナーに加えた言葉は、間隔を広げながら自動で復習に戻ってくるので、復習の予定を自分で組む必要はありません。
フレーズでは足りない場面には、ライブ翻訳の対面モードがあります。1台のスマホで、あなたは日本語で話し、相手は自分の言語で答え、一言ずつ翻訳されて表示されます。無料で1日10分使え、会話に出てきた言葉はトレーナーに入るので、旅先で必要になった言葉がそのまま次に覚える言葉になります。
