日本で英語力を証明する資格の中心は、英検とTOEIC Listening & Readingです。留学ならIELTSかTOEFL iBTが加わります。どれも公式にCEFRとの対応を示していますが、仕組みは違います。英検は級ごとの合否に加えて英検CSEスコアからCEFRレベルが出る試験、TOEICは10~990点のスコアで、CEFRはリスニングとリーディングで別々に判定します。
A1からC2までの各レベルで何ができるのかはCEFRのレベル早わかりで説明しました。この記事で扱うのは、その力を証明する資格のほうです。目的に合う試験の選び方、スコアをCEFRに置き換える公式の対応表、そして準備の進め方を順に見ていきます。
この記事の要点
- 一番よい資格は、提出先が指定している資格です。大学、会社、留学先は、受け付ける試験とスコアを公表していることがほとんどです。
- 英検2級で表示されうるCEFRはA2かB1、準1級はB1かB2です。どちらになるかは、級ではなく英検CSEスコアで決まります。
- TOEICは、ETSの対応表ではリスニング400点・リーディング385点以上でB2です。合計点だけではレベルは決まりません。
目的別に見る、受けるべき試験
| 目的 | よく求められる試験 | 確認すること |
|---|---|---|
| 大学入試 | 英検など、大学が指定する外部試験 | 利用できる級やスコア、取得時期の条件 |
| 就職・昇進 | TOEIC L&R | 会社が求める点数と、何年以内のスコアか |
| 海外の大学・大学院への留学 | IELTS AcademicかTOEFL iBT、多くはB2かC1 | 技能ごとの最低点と、結果の有効期間 |
| 英国のビザ | UKVI用のIELTS | 公式会場のみ。紙の試験は2026年半ばから国ごとに順次廃止 |
| 自分の節目 | 英検の次の級 | 届く級を選ぶこと。準1級に僅差で落ちるより2級合格 |
英検が大学入試でどう使えるかは、英検協会の入試活用の検索ページで大学ごとに調べられます。
英検の級とCEFRの対応
英検協会は、級ごとに表示されうるCEFRレベルと、その下限となる英検CSEスコア(4技能の合計)を公式に公表しています。
| CEFR | 英検CSEスコア(4技能) | 表示されうる級 |
|---|---|---|
| C1 | 2600以上 | 1級 |
| B2 | 2300以上 | 準1級、1級 |
| B1 | 1950以上 | 2級、準1級 |
| A2 | 1700以上 | 準2級、準2級プラス、2級 |
| A1 | 1400以上 | 3級、準2級、準2級プラス |
4級と5級はCEFRの算出範囲外で、CEFRレベルは表示されません。新しく加わった準2級プラスは、準2級と2級の間の級です。英検S-CBTはコンピューターで受ける方式で、問題形式や難易度、級の認定、英検CSEスコアは従来型と同じです。
英検の証明書について、協会自身が「提出先団体によっては、各種証明書の有効期限を定めている場合がございます」と注意しています。大学入試で使うなら、何年度以降の受験が有効かを必ず確認してください。
TOEICは何点でB2?公式の対応表
TOEICを運営するIIBCは、ETSの研究にもとづくCEFRとの対応表を出しています。各技能の最低点は次のとおりです。
| CEFR | リスニング | リーディング | スピーキング | ライティング |
|---|---|---|---|---|
| A1 | 60 | 60 | 50 | 30 |
| A2 | 110 | 115 | 90 | 70 |
| B1 | 275 | 275 | 120 | 120 |
| B2 | 400 | 385 | 160 | 150 |
| C1 | 490 | 455 | 180 | 180 |
C2は対応表に「N/A」とあり、TOEICでは判定されません。ETSは合計点の目安(B1は550点以上、B2は785点以上)も示していますが、リスニングとリーディングを別々に見るよう勧めています。たとえばリスニング300点・リーディング300点の600点なら両方B1ですが、同じ600点でもリスニング350点・リーディング250点ならリーディングはA2です。合計点ではなく、内訳を見てください。
有効期限について、IIBCはFAQで「テスト開発元のETSはできるだけ最新のスコアを参照(利用)することを推奨しており、スコアの有効期限を2年と設定しています」と説明しています。それより古いスコアを受け付けるかどうかは提出先が決めます。公式認定証の再発行も試験日から2年以内に限られます。TOEIC L&Rはリスニング約45分100問、リーディング75分100問、合計約2時間です。
IELTS・TOEFL・ケンブリッジとの比較
| 試験 | スコア | CEFRとの対応 | 有効期間 |
|---|---|---|---|
| IELTS | 0~9(0.5刻み) | 4.0~5.0がB1、5.5~6.5がB2、7.0~8.0がC1、8.5~9.0がC2 | 最長2年が推奨 |
| TOEFL iBT | 2026年1月から1~6のバンド | 3~3.5がB1、4~4.5がB2、5~5.5がC1、6がC2 | 受験日から2年 |
| ケンブリッジ英検 | Cambridge English Scale 80~230 | 140~159がB1、160~179がB2、180~199がC1 | 証明書に期限なし |
出典はIELTSのCEFR比較、TOEFLの新スコア、ケンブリッジの結果ページです。IELTS自身、バンド5はB1かB2か決められないこと、C1の下限は6.5と7.0の間にあり6.5の受験者の多くはすでにC1であること、8.0は境界であることを書いています。C2は8.5からです。TOEFL iBTは2026年1月21日以降の受験から新しい1~6のスコアになり、2028年1月までは従来の0~120に相当する推定値も併記されます。
文部科学省も2018年3月に各資格・検定試験とCEFRとの対照表を出しています。ただしTOEFL iBTの欄は旧0~120のスコアで書かれているので、2026年以降の結果を照らすときは上のETSの新しい表を使ってください。
準備にはどれくらいかかる?
TOEICの勉強時間や英検の対策期間は、「いまのレベルから一段上がるのにかかる時間」とほぼ同じです。B1の人がB2のスコアを狙うなら、その一段まるごとが必要で、数週間ではなく数百時間の単位になります。レベルごとの目安は外国語を身につけるのにどれくらいかかるかにまとめました。試験対策そのものは最後の数週間、形式と時間配分に慣れるための期間です。
短い準備プラン
- まず今のレベルを測る。 無料の適応型テストや公式サンプル問題で、目標の級やスコアが現実的か確かめます。
- 公式の問題で形式を知る。 英検の過去問、TOEICやIELTSの公式サンプルを一回分、時間を計らずに解きます。
- 一番弱い技能を毎日やる。 模試で点を落としている部分、たとえばTOEICのリーディングの時間配分や英検の二次試験の面接を、毎日少しずつ練習します。
- 週に一度、人と英語で話す。 独学で一番伸びにくいのが話す力です。一人でできる発話練習も役に立ちますが、本物の会話にはかないません。
- 最後の三週間で本番形式の模試を二回。 その後は新しい教材を増やさず、見直しに集中します。
これから英語をやり直す段階なら、資格より先に英語の独学の進め方を読んでおくと迷いません。
LinguaPair では
LinguaPairは資格や証明書を発行しません。アプリに表示されるレベルは、大学や会社に提出できる試験結果ではありません。LinguaPairがするのは、試験が測るレベルまで実力を上げる手助けです。10言語すべてのコースがA0からC2まであり、各レッスンにCEFRのレベルが付いています。英語のレベルテストは無料で、A1からC2までレベルごとに6問を出し、レベルが分かった時点で終わります。週に一度受け直せるので、受験日を決める前にレベルが動いたかを確かめられます。A0とA1はどのコースでも無料で、その先のレベルはPremiumに含まれ、一つの契約で二人とも使えます。英検の面接やIELTSのスピーキングには会話練習が欠かせません。LinguaPairは二人で一緒に学ぶアプリなので、リンクで招待したパートナーが、上のプランが求める週一回の会話相手になります。
